異星人と出会ったら、彼らが納豆を食べるのかどうか、聞いてみたくなりませんか?
今回は、be動詞よりも使う機会の多い一般動詞の現在形について学びます。
I eat natto every morning. Do you eat natto, too?
(おいらは毎朝納豆を食べるんだ。君も納豆を食べるかい?)
No, I don’t. What kind of food is natto?
(いや、食べない。納豆とはどんな食べ物?)
Natto is a traditional Japanese food. It smells awful but tastes terrific.
(納豆は日本の伝統食さ。ひどい臭いがするけれど、とても美味しいんだ。)
一般動詞の肯定文
上の会話文に出てくる eat, smell, taste は一般動詞です。英語では、主語の後ろにおいて述語の働きをする動詞のうち、be動詞以外を「一般動詞」といいます。
原則として、一般動詞とbe動詞を同じ文の中で一緒に使うことはできません。上の会話文でも、be動詞の is がある文には一般動詞がありません。
一般動詞はたくさんあります。中には、「好き」を表す like のように、日本語では動詞に分類されないものもあるので要注意です。
三単現のsとは何か?
上の会話文では、一般動詞の smell(臭いがする)と taste(味がする)には s が付いています。この s は「三単現のs」と呼ばれます。
三単現のsの「三単現」は「主語が三人称単数で、時制が現在」の略です。
今回は深入りしませんが、これからは現在や過去といった時制も意識しましょう。以下では、時制が現在の場合だけを考えます。
主語が三人称単数(私とあなた以外の1人、1つ、1匹)のとき、一般動詞には s を付けます。
smells と tastes に対応する主語の It は「それは」という意味で、一つのものを表す三人称単数です。ちなみに、主語が三人称単数のときに使うbe動詞は is です。(「三人称」や「単数」の意味がわからない人は以下の記事を読んでください)
三単現のsの付け方は?
三単現のsの付け方は、一般動詞の最後に s を付けるのが原則です。たとえば、 play → plays、like → likes となります。ただ、 s を付けるだけではない動詞もあるので、それらを以下で紹介します。
- s、sh、ch、x、o で終わる場合は es を付ける。(例)pass → passes、wash → washes、teach → teaches、fix → fixes、go → goes
- 子音(しいん。a、i、u、e、o以外のアルファベット)+ y で終わる場合は y を i に変えて es を付ける。(例)study → studies、cry → cries、fly → flies
- have → has
母音(ぼいん。a、i、u、e、o)+ y で終わる一般動詞に三単現のsを付ける場合、最後に s を付けるだけです。 y を i に変えて es にしてはいけません。(例)play → ○ plays / × plaies
三単現のsを練習しよう
次の【問題1】では、「主語が三人称単数かどうか?」だけをひたすらチェックしていくのがコツです。
【問題1】次の各文の ( ) に see は sees のどちらかを入れなさい。
- I ( ) the ghost every day.
- He ( ) the ghost every day.
- We ( ) the ghost every day.
- They ( ) the ghost every day.
- Rio ( ) the ghost every day.
- Rio and Yumiko ( ) the ghost every day.
- My mother ( ) the ghost every day.
- My sisters ( ) the ghost every day.
- His brother ( ) the ghost every day.
- His brothers ( ) the ghost every day.
【問題1】の1~10の英文はすべて「●●は毎日その幽霊を見ます。」という意味で、各文の違いは主語だけです。そのため、三単現のsを付けるかどうかは、英文の意味を考えてもわかりません。
- I(私は) → 三人称単数ではない → see
- He(彼は) → 三人称単数 → sees
- We(私たちは) → 三人称単数ではない → see
- They(彼らは) → 三人称単数ではない → see
- Rio(狸雄は) → 三人称単数 → sees
- Rio and Yumiko(狸雄と幽美狐は) → 三人称単数ではない → see
- My mother(私の母は) → 三人称単数 → sees
- My sisters(私の姉たちは) → 三人称単数ではない → see
- His brother(彼のお兄さんは) → 三人称単数 → sees
- His brothers(彼のお兄さんたちは) → 三人称単数ではない → see
一般動詞の疑問文と答え方
一般動詞の疑問文(現在形)は、「Do/Does +主語+一般動詞の原形」にします。主語が三人称単数以外のときは Do を使い、主語が三人称単数のときは Does を使います。また、一般動詞の原形とは、三単現のsなどが付かない形です。
Do you ~ ? の疑問文と答え方
上の会話文では “Do you eat natto, too?” が一般動詞の疑問文です。主語が三人称単数以外の you なので、Do を使っています。これに対する答えは “No, I don’t.” で、主語を I に変えています。
このように、 “Do you ~ ?”(あなたは~しますか?)の疑問文には、 “Yes, I do.” (はい、私はします)か “No, I don’t.” (いいえ、私はしません)で答えます。 don’t は do not の省略です。
ただし、“Do you ~ ?” の you が「あなたたちは」の場合、 “Yes, we do.” (はい、私たちはします)か “No, we don’t.” (いいえ、私たちはしません)で答えます。
- Do you have a cursed doll?(あなたは呪われた人形を持っていますか?) ― Yes, I do.(はい、持っています)
- Do you go to the cemetery every day?(あなたたちは毎日墓場に行きますか?) ― No, we don’t.(いいえ、行きません)
Do you ~ ? 以外の疑問文と答え方
主語が三人称単数以外のときは Do を、主語が三人称単数のときは Does を使います。
答え方は、疑問文の主語とそれに対応する do / does を使います。 doesn’t は does not の省略です。
ただし、主語が he・she・it・they 以外の疑問文に答えるときは、答えの主語を代名詞に言いかえましょう。(言いかえのルールがわからない人は以下の記事を読んでください)
- Does she make poison every day?(彼女は毎日毒薬を作りますか?) ― No, she doesn’t.(いいえ、作りません)
- Do they believe in UFOs?(彼らはUFOを信じますか?) ― Yes, they do.(はい、信じます)
- Does the vampire sleep in a coffin?(その吸血鬼は棺の中で眠りますか?) ― Yes, he does.(はい、眠ります)【 the vampire を he に言いかえた】
- Do your friends have psychic abilities?(あなたの友達には超能力がありますか?) ― No, they don’t.(いいえ、ありません)【 your friends を they に言いかえた】
Does に三単現のs(es)が付いているので、述語の一般動詞から三単現のsがなくなります。”Does the vampire sleeps in a coffin?” としないように注意しましょう。
一般動詞の否定文
一般動詞の否定文(現在形)は、「主語+ do/does + not +一般動詞の原形」にします。主語が三人称単数以外のときは do を、主語が三人称単数のときは does を使います。
- I don’t believe conspiracy theories.(私は陰謀論を信じません)
- He doesn’t have an out-of-place artifact.(彼はオーパーツを持っていません)
- My friends don’t know about the Deep State.(私の友人たちはディープステートを知りません)
一般動詞の問題を解いてみよう
次の【問題2】では、「主語が三人称単数かどうか?」「肯定文・疑問文・否定文のどれか?」をチェックしながら書きかえましょう。
【問題2】次の各文を( )内の文に書きかえなさい。
- I study the history of black magic every day.(主語の I を she にかえた文) ※ the history of black magic = 黒魔術の歴史
- We believe in UFOs.(否定文)
- He has a ghost friend.(否定文)
- The statue stands in the cemetery.(疑問文と No で答える文) ※ statue = 像、 cemetery = 墓場
- The students play Kokkuri-san after school.(疑問文と Yes で答える文) ※ Kokkuri-san = こっくりさん
以下の(解答)では、もとの文から変わったところに下線を引いています。
- 主語の I を三人称単数の she にかえるので、 study に三単現のsが必要です。study は、 y を i に変えて es を付けます。→ (解答)She studies the history of black magic every day.
- 主語が三人称単数以外の We なので、否定文は「主語+ do + not +一般動詞の原形」です。→ (解答)We don’t believe in UFOs.
- 主語が三人称単数の He なので、否定文は「主語+ does + not +一般動詞の原形」です。 has の原形は have です。→ (解答)He doesn’t have a ghost friend.
- 主語が三人称単数の The statue なので、疑問文は「Does +主語+一般動詞の原形」です。答えの文では the statue を it に言いかえます。→ (解答)Does the statue stand in the cemetery? ― No, it doesn’t.
- 主語が三人称単数以外の The students なので、疑問文は「Do +主語+一般動詞の原形」です。答えの文では the students を they に言いかえます。→ (解答)Do the students play Kokkuri-san after school? ― Yes, they do.
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