【平均】個数も合計も面積図で簡単にわかる!髪が伸びる市松人形は呪物になれるのか?

【平均】個数も合計も面積図で簡単にわかる!髪が伸びる市松人形は呪物になれるのか? 算数
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 トイレの花子さんは親友のいっちゃんと久しぶりに会いました。

 いっちゃんは髪が伸びる市松人形です。花子さんのことを「はなちゃん」と呼んでいます。

いっちゃん
いっちゃん

はなちゃん、久しぶり!

花子
花子

しばらく会ってなかったけど、何してたの?

いっちゃん
いっちゃん

もっともっと髪を伸ばすための修行をしてたの。私、特級呪物になりたくってさ。

花子
花子

特級呪物って『呪術廻戦』のあれ? でも、『呪術廻戦』は2024年9月で完結しちゃったわよ。今さら特級呪物?

いっちゃん
いっちゃん

私は特級呪物になってテレビ出演して、たくさんの人たちを呪いころ……いえ、幸せにして、みんなからチヤホヤされるのが夢なの。ライバルはオカルトコレクター・田中俊行さんの相棒・チャーミーよ!

花子
花子

へぇ~。ところで、いっちゃん、修行は成功したの?

いっちゃん
いっちゃん

それが実は……。

平均とは何か?

【問題】市松人形のいっちゃんは髪を伸ばすための修行をしました。

(1) 修行を始めてから5日間について、1日の髪の伸び方は下の表の通りでした。平均して髪は1日に何mm伸びましたか。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
0.31mm 0.25mm 0.35mm 0.28mm 0.36mm

(2) 修行を始めてから6日間について、1日の髪の伸び方の平均は0.32mmでした。6日目に髪は何mm伸びましたか。

(3) 修行の最終日に髪が0.41mm伸びました。1日の髪の伸び方の平均は、最終日の前日までの期間で0.28mmでしたが、最終日も含めると0.29mmになりました。いっちゃんは何日間修行をしましたか。また、修行を始めてから終えるまで、髪は何mm伸びましたか。

【問題】の中にある「平均」とは、いったい何なのでしょうか?

 平均は「平(たいら)らに均(なら)す」という意味です。でこぼこをなくして平らにすることが平均です

 たとえば、4、5、6の平均を求めてみましょう。下の図からもわかる通り、4、5、6の平均は5です。

【平均】個数も合計も面積図で簡単にわかる!髪が伸びる市松人形は呪物になれるのか?

 5より出っ張っている6と、5よりへこんでいる4を平らにするため、6から4へ1を移動しました。平均すると、出っ張っている部分とへこんでいる部分の数値(面積や体積など)は等しくなります。このことは、平均を面積図で考えるとき使います。

 さて、どうすれば平均を計算で求められるのでしょうか?

 4、5、6の平均を求めるとき、3つの数の合計は4+5+6=15なので、これを個数の3で割って15÷3=5です。つまり、「合計÷個数=平均」が成り立ちます。この式と、この式を変形した2つの式を合わせて「平均の公式」といわれることがあります。

  • 合計÷個数=平均
  • 合計÷平均=個数
  • 平均×個数=合計

平均を求めるにはどうする?

 (1)は平均を求めるだけなので、「合計÷個数=平均」を利用します。

 5日間に伸びた髪の長さの合計は0.31+0.25+0.35+0.28+0.36=1.55です。したがって、平均は1.55÷5=0.31(mm)です。

仮平均を利用する

 (1)は普通に合計を求めても、それほど計算が大変ではありません。しかし、仮平均を利用すると、もっと計算が楽になります。

 仮平均とは、自分で好きに決めた平均のことです。仮平均はどんな数にしてもいいのですが、小学生は一番小さい数を仮平均にするのが楽でしょう。

 (1)では仮平均を0.25にします。このとき、それぞれの数と仮平均の差が下の表です。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目
0.06mm 0mm 0.1mm 0.03mm 0.11mm

 これらの平均は(0.06+0+0.1+0.03+0.11)÷5=0.3÷5=0.06です。これを仮平均に加えて0.25+0.06=0.31(mm)が平均です。

 仮平均と平均の関係は下の図の通りです。0.25よりも上の部分を平均したと考えましょう。

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みみずく
みみずく

0.25を仮平均にすると、2日目の差が0になります。だからといって、2日目を無視して4日間とするのではなく、2日目も含めて5日間で計算しましょう。

合計の差から何がわかるの?

 (2)は、6日間の平均がわかっているので、「平均×個数=合計」より、6日間の合計は0.32×6=1.92です。(1)より、5日間の合計は1.55です。合計の差は1.92-1.55=0.37で、これは6日目に伸びた髪の長さです。したがって、(2)の答えは0.37mmです。

平均で面積図をどう利用するの?

 (3)では、平均はわかっていますが、個数(日数)も合計もわかっていません。このような場合は面積図を利用すると便利です。

 面積図の縦を平均、横を個数(日数)にすると、面積は合計になります。(3)を面積図で表すと下の通りです。

【平均】個数も合計も面積図で簡単にわかる!髪が伸びる市松人形は呪物になれるのか?

 0.29mmより出っ張っているイを、0.29mmよりへこんでいるアに移動したと考えられるので、アの面積とイの面積は等しくなります。したがって、0.01×□=0.12×1より□=0.12÷0.01=12(日)です。

 いっちゃんが修行した日数は、12日に最終日の1日を足した13日間です。また、修行を始めてから終えるまで、髪は0.29×13=3.77(mm)伸びました。

合計の差を利用する

 (3)も、(2)と同じように、合計の差を利用することもできます。

 いっちゃんが修行した日数のうち、最終日を除いた日数を□日とすると、0.29×(□+1)-0.28×□=0.41です。分配法則を使って( )を外すと、0.29×□+0.29-0.28×□=0.41なので、0.01×□=0.41-0.29=0.12となって□=0.12÷0.01=12(日)を求められました。

 この後は面積図を利用した場合と同じで、いっちゃんが修行した日数は、12日に最終日の1日を足した13日間です。また、修行を始めてから終えるまで、髪は0.29×13=3.77(mm)伸びました。

人形の髪が伸びるのはなぜ?

 髪が伸びる人形は怪談の定番です。そんな人形の中でも有名なのが市松人形でしょう。

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市松人形

 市松人形はおかっぱ頭の女の子が有名ですが、男の子の人形もあります。女児の遊び道具や裁縫の練習台として使われただけでなく、大人の男性の着せ替え人形遊びに使われたともいわれます。名前の由来は、江戸時代に大人気だった美形歌舞伎役者、佐野川市松(さのがわいちまつ)に似せて作られたからという説の他、諸説あります。

 市松人形の髪が伸びる理由は科学的に説明されます。1つめの説明は、抜けた髪が途中で引っかかって、毛先が伸びたように見える、というものです。2つめの説明は、本物の人間の髪の毛を使った場合、その髪の毛は頭皮から抜けてもしばらくは伸びる、というものです。特に、毛根のついた髪の毛は、接着剤(にかわ)に含まれるコンドロイチンの育毛作用で伸びるともいわれます。もっとも、これらの理由だと、数ミリから数センチ伸びるだけだけです。

 また、昔の市松人形は、実際に見える長さの2倍以上の髪の毛を植え込んで作られたため、接着剤が緩んだところは髪の毛が伸びたように見えます。これも超常現象ではありません。

 一方、1970年代のオカルトブーム以降、「髪が伸びる人形」としてメディアにも登場してきたのは蔓念寺(北海道岩見沢市)のお菊人形です。お菊人形については、オカルト界の重鎮、並木伸一郎先生が現地取材をしています。詳細はYouTubeの「並木ミステリーCH」で確認してください。

いっちゃん
いっちゃん

せっかく修業したのに、髪の毛が5ミリも伸びなかったのよ。ほんと、やってらんないわ。

花子
花子

数ミリでも伸びればすごいんじゃない?

いっちゃん
いっちゃん

ううん、納得いかない! だから、私、はなちゃんと一緒に勉強して、良い学校に行って、科学的に髪を伸ばす方法を追求するわ!

花子
花子

えっ? そこはオカルトじゃなくて科学なんだ……。

いっちゃん
いっちゃん

令和の時代に必要なのは科学の知識と技術よ。私は理系に進んで、呪物で最初のリケジョになるのよ!

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